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本題
ジャックは考える。 この四人といると、本当に楽しい、と。  小学校の皆も、中学校の皆も、大人もジャックのことを、仲間外れにしてた。  肌の色が違う。  日本語がおかしい。  背丈が異様に高い。  周りの人間は、皆そう言った。  故にジャックは、来るべき卒業に少し恐怖している。 高校を卒業したら大学に行くか、就職をしなければいけない。 そこで、また誰かと仲良くなれるという保証はどこにもない。 (……卒業したら、皆とお別れネ……) 「……もっと、皆と一緒にいたいネ……」 彼の呟きは総司にも、ジャック自身にも聞き取れない程小さなものだった。 「もう!どうしてあんなこと言うのよ!」 「ああっ!お前等の仲を進展させてやりたいからだろ!」 二つの声の発信源はベッドからだ。 両者は互いに睨み合いながら野蛮な怒声と、ヒステリックな甲高い声を発している。 その様は、『竜虎相搏つ』というタイトルが相応しい。 どうして亜季曰く『口が水素より』軽い野蛮な竜はそんな事を言えるのかと、ヒステリックな恥ずかしがり屋の虎は憤慨する。 「下手なことしたら余計気まずくなるじゃない!」 「このまま卒業までお友達でいたら、それこそ不味いだろ!」 うう、と翔子は淳司から気まずそうに眼を逸らす。 淳司も髪をばりばりと掻いて、何を話せばいいのかと思案しているようだ。 今、丁度保健医の先生が席を外しているのだ。 総司に保健室に連れてこられた時には翔子にとって色々な意味で緊張した。運良く先生の眼はごまかせたようで、淳司も翔子も神経的なものだろうと診断された。 (でもこれって、保健の先生がいざという時にはあまり役に立たないことの証明なんじゃないだろうか?) 自分達の仮病を見破れないようでは不安に思えてしまう。 「……まあ、俺みたく急いで事を運ぶのは確かに危険かもしれんけどよ……あいつの場合、それくらいストレートにやらなきゃ本当に気付かれないぞ」

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